森博嗣『キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child?』

森博嗣 WWシリーズ

こんにちは、はっこんです。

今回の記事では森博嗣さんの『キャサリンはどのように子供を産んだのか?』を読んだ感想を書いていきたいと思います。

※本記事は『キャサリンはどのように子供を産んだのか?』を読まれた方に向けて書いたものです

※以降ネタバレを含みます、ご注意ください

『キャサリンはどのように子供を産んだのか?』はWWシリーズの第3作目です。

登場人物

  • グアト・・・・・・楽器職人
  • ロジ・・・・・・・技師
  • セリン・・・・・・情報局員
  • ヴォッシュ・・・・科学者
  • ペイシェンス・・・ウォーカロン
  • クーパ・・・・・・科学者
  • ゾフィ・・・・・・コンピュータ
  • オーロラ・・・・・人工知能
  • マガタ・シキ・・・天才科学者

あらすじ

国家反逆罪の被疑者であるキャサリン・クーパ博士と彼女の下を訪れていた検事局の八人が、忽然と姿を消した。

博士は先天的な疾患のため研究所に作られた無菌ドームから出ることができず、研究所は、人工知能による完璧なセキュリティ下に置かれていた。

消えた九人の謎を探るグアトは、博士は無菌ドーム内で出産し、閉じた世界に母子だけで暮らしていたという情報を得るのだが。

内容

第1章 どのように彼女は姿を消したか? How did she disappear?

ドイツ情報局からクーパ博士の事件への協力を依頼される

セリンがくる

クーパ博士の研究所へ行く

自宅に戻り、ヴァーチャルでオーロラと対談

第2章 どのように彼女は届けられたか? How did she arrive?

グアト1人で無菌室に入り、ヴァーチャルでクーパ博士と対談

ヴォッシュが研究所にくる

研究所にクーパ博士のロボットが届く

ヴォッシュ、フェッセル、シュナイダとホテルで食事

第3章 どのように彼女は破壊したか? How did she destroy?

帰宅、ヴァーチャルでオーロラと話す

ロボットが研究所から脱出、自宅から退避

ロボットと対話する

帰宅、オーロラと話す

第4章 どのように彼女は生かされたか? How was she alive?

セリンが日本に帰る

情報局からクーパ博士の研究資料が届く

レストランで襲われる、デミアンに助けられる

ヴァーチャルでクーパ博士と会う

マガタ・シキと会う

memo

  • 8人のうち人間は2人、ウォーカロンが2人、残りはロボット
  • クーパ博士は人間で専門は生態学、仮想工学、脳神経通信
  • クーパ博士はツェリンと共同研究をしていた
  • クーパ博士は国の予算で生殖に関する研究をしていた
  • 未発表の研究データをHIXに流し報酬を得た容疑
  • メーカは生殖機能を損なわない人工臓器・細胞の開発成功を公表
  • クーパ博士は数年前に母体のみで出産している
  • 研究データを盗んだのにドイツ情報局の一部が関与している可能性
  • クーパ博士の娘の名はミチル
  • クーパ博士は亡くなっていて、ゾフィが処理した可能性
  • 検事局8人を殺したのはゾフィである可能性
  • デミアンは情報局に外部委託として雇われている
  • マガタ・シキは100年以上前にクーパ博士と同じ発想を持った
  • マガタ・シキはそのモデルを実証しようと試みたが失敗した
  • マガタ・シキはそのモデルを電子世界の生命体の創造に展開した
  • クーパ博士はそのモデルを電子世界の生命体が子孫を残す方法に展開した
  • クーパ博士は自殺し、ゾフィと同化し、電子世界でミチルを産んだ

感想

WWシリーズに入って久しぶりに電子世界の情勢などがまつわる内容だったと思います。

まずクーパ博士の失踪やクーパ研究所などが真賀田四季や真賀田研究所とかなり近似しており、『すべF』を彷彿とさせましたね。

さらに両者とも密室内で出産しており、その娘の名がミチルときた。

さすがに似すぎでは、と思わされました。

本作のコアとなるのは、タイトルにもある通り、

キャサリンはどのように子供を産んだのか?

という点です。

中盤までは、クーパ博士の発見した母体のみで出産する方法を自身に用いて現実世界にミチルが存在したと思わされましたが、

本当のところはその方法は現実世界には通じず、クーパ博士は自身を電子世界に移させることによって、ミチルを誕生させました。

結局、グアトが最初に無菌室内のヴァーチャル空間で会ったのはクーパ博士自身、

さらにロボットを通じて、グアトに会ったのも、最後のヴァーチャルで会ったのもクーパ博士ということでしょうか。

マガタ・シキが結構登場して嬉しかった。

それはクーパ博士の頭脳をマガタ・シキが認めていたからこそなのでしょう。

現実に通用しなかった理論をマガタ・シキは外側に、クーパ博士は内側に、

それぞれが対のように電子世界で展開しているところからも、クーパ博士の実力が分かります。

ただ、それ以上にその発想をマガタ・シキが100年以上前に持っていたこと、

恐ろしいですね、まるで神のような存在といえる。

珍しくグアトに対してロジが怒ってました。

前作でグアトがロジのぷんぷんなとこを見逃したからでしょうかねw

ラストでは手繋いじゃって、なんか嬉しいww

今回は久しぶりにロジとセリンの戦闘シーンが多めでハラハラしながら読むことができました。

とっさにロジを庇おうとするグアトに感動に似たような気持ち。

ロジに会う前の昔のグアトと比べると、人間に歩み寄った感じがした。

さらにはデミアンの登場、さすがに驚きました。

いいところで登場しますね、紳士的なところもかっこいい!

ラストではパティことペイシェンスがバージョンアップにより、昔の記憶を若干思い出している描写がありました。

「そういうときは、トランクルームに乗るんです」

「ミチルとロイディが乗っていました、変ですね、いつのことでしょうか?」

確かヴォッシュがパティを手に入れたとき、メモリがいっぱいでまともに動かない状態だったため、データをすべて消去したはずですよね。

それがまた、、なぜ???

アイビスチップのようにデータを直接焼き付けてROM状態にしたのかな??

コメント

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