森博嗣『風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?』

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こんにちは、はっこんです。

今回の記事では森博嗣さんの『風は青海を渡るのか?』を読んだ感想を書いていきたいと思います。

※本記事は『風は青海を渡るのか?』を読まれた方に向けて書いたものです

※以降ネタバレを含みます、ご注意ください

『風は青海を渡るのか?』はWシリーズの第3作目です。

登場人物

  • ハギリ・・・・・・研究者
  • ウグイ・・・・・・情報局員
  • アネバネ・・・・・情報局員
  • シモダ・・・・・・情報局長
  • ツェリン・・・・・研究者
  • ヴォッシュ・・・・科学者
  • ペィシェンス・・・助手
  • カンマパ・・・・・区長
  • ヴェヴェンサ・・・HIX研究者
  • ドレクスラ・・・・HIX所長
  • タナカ・・・・・・逃亡者
  • マガタ・・・・・・二世紀前の天才科学者、ウォーカロンの生みの親

あらすじ

聖地。

チベット・ナクチュ特区にある神殿の地下、長い眠りについていた試料の収められた遺跡は、

まさに人類の聖地だった。

ハギリはヴォッシュと、調査のためその峻厳な地を再訪する。

ウォーカロン・メーカHIXの研究員に招かれた帰り、トラブルに足止めされたハギリは、聖地以外の遺跡の存在を知らされる。

小さな気づきがもたらす未来。

知性が掬い上げる奇跡の物語。

内容

第1章 月下の人々 Sublunary people

ヴォッシュ、ツェリンと共に神殿内へ。

神殿から戻り、そのままマガタ・シキについてディスカッション。

カンマパと面会。

ヴォッシュ、ツェリンと夕食。

メーカからウォーカロンのヴェヴェンサが派遣され、ディスカッション。

第2章 月下の営み Sublunary working

ナクチュの子供達の測定を開始。

ヴェヴェンサに招かれ、彼の家で夕食をご馳走になる。

帰り道でドローンに襲撃されるもアネバネが排除。

ヴェヴェンサの宿舎まで戻り、HIXの所長ドレクスラと面会。

ドレクスラからナクチュの遺跡と同時期に作られた遺跡 (天文台)があることを伝えられる。

翌日になりその天文台へ見学に行く。

遺跡内で巨大な人間の顔をしたオブジェを見せられる。

第3章 月下の理智 Sublunary intellect

ヴォッシュ、カンマパの順に軽くディスカッション。

カンマパとメールでのやりとり。

ヴォッシュ、ツェリンを連れて天文台へ。

帰りフフシルという農村へより、警察から襲撃をうける。

第4章 月下の眠り Sublunary sleep

襲撃から避難し、タナカに会う。

ウグイ、ヴォッシュと共にタナカの家に行き、ディスカッション。

タナカとその家族を日本に連れていく約束をし、タナカと別れる。

天文台へ行き、オブジェのコンピュータが起動するのを見届ける。

メモ

  • ナクチュのコバルト・ジェネレータが作られたのは150年ほど前
  • 人類問題の関連技術に携わっており、メーカ側ではない研究者がマガタ・シキに選ばれたと検討
  • ナクチュには神聖なものを「目にすれば失い、口にすれば果てる」と言い伝えられている
  • ナクチュの住人はハギリ達を神聖視しているため、見てはいけない、言葉にしてもいけない
  • パティはリセットされてから85年になる
  • クーデターに関わっていることをホワイトは否定
  • カンマパは白人
  • 癌細胞と同じようなメカニズムでウォーカロンの中に変異体が発生する
  • タナカはメーカのイシカワから脱出し、共に脱出したウォーカロンとの子供がいる
  • 5,6年前にフランスの博覧会に出席していたウォーカロン達50人くらいが逃亡
  • アメリカのメーカであるウィザードリィと中国のメーカであるフスが8年前に合併し、業界トップになる
  • フランスで逃亡したウォーカロンはイシカワとウィザードリィ製

感想

まずタイトルの青海 (チンハイ)ですが実際にあるようですね。

青海省という地域が中国にあり、そこに青海湖があるようですが、本作品ではすでに青海湖は干上がっており、今現在のフフシル湖のことを指しているそうです。

しかし実際の位置を調べてみるとこんな感じでした。

作中ではフフシル湖よりずっと北に青海湖があると表現されていましたが、そうは見えませんね。

ボクの調べが間違っている可能性はかなりありますが、

作中ではそのような設定ってことかもしれませんね。

タイトルにある風とは電波を表しているのだと思います。

ナクチュから発信している電波が青海湖を渡って天文台に届いていることを表しているのだとボクは思います。

本作品でも百年シリーズとの関連が見えましたね。

天文台や聖地にあったマンダラ模様の絨毯、百年シリーズでは僧がマンダラを描いていました。

やはりナクチュはルナティックシティの後の姿なんですね。

ハギリとカンマパのメールのやり取りに「彼」と表現されている人物がいましたね。

おそらくですが、彼=海月及介ではないかと思います。

自信は70%くらいですね笑

泣きながらメール書いてるカンマパかわいい笑

日本のウォーカロンメーカのイシカワですが、アルファベットにして並べ替えるとサイカワに読めなくもないですね。

さすがに考えすぎかもしれませんね笑

ヴォッシュとタナカとのディスカッションでハギリは新たな発想を持ちましたね。

内容が難しかったのでボクも完全に理解してはいませんが、

ウォーカロンの脳の1部が人間になろうとしており、それに対して脳全体が拒絶反応を起こすためウォーカロンが暴走してしまうという発想でした。

人間とウォーカロンを識別する術を持っているハギリなら、思考細胞の変異をも測定できる可能性があるとも。

考え事に没頭しているあたりも犀川っぽいですね。

没頭しているハギリをウグイが呼び起こす描写は犀川と西之園を思い出させます。

天文台のコンピュータに関してはこれからという段階ですね。

本作品だけでは情報が少ないので考察はできませんね。

作品を重ねるごとにウグイの人間味が増してきて嬉しいです。

初期のウグイとは別人のようですね。

ハギリと打ち解けあってきているということなのでしょう。

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