こんにちは、はっこんです。
今回の記事では森博嗣さんの『捩れ屋敷の利鈍』を読んだ感想を書いていきたいと思います。
※本記事は『捩れ屋敷の利鈍』を読まれた方に向けて書いたものです
※以降ネタバレを含みます、ご注意ください
『捩れ屋敷の利鈍』はVシリーズの第8作目です。
登場人物
- 保呂草潤平・・・・・・・探偵、便利屋
- 西之園萌絵・・・・・・・大学院生
- 国枝桃子・・・・・・・・私立大学助教授
- 瀬在丸紅子・・・・・・・自称科学者
- 犀川創平・・・・・・・・国立大学助教授
あらすじ
エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る”メビウスの帯”構造の巨大なオブジェ様の捩れ屋敷。
密室状態の建物内部で死体が発見され、宝剣も消えた。
そして発見される第二の死体。
屋敷に招待されていた保呂草潤平と西之園萌絵が、事件の真相に至る。
S&MシリーズとVシリーズがリンクする密室ミステリィ。
感想
本作は他のVシリーズ作品とは時系列がかなり異なりますね。
S&Mシリーズと同じ時系列なので、おそらく保呂草は50歳前後でしょう。
S&Mシリーズでも第8作目の「今はもういない」でも他のS&Mシリーズ作品とは時系列が異なっていたため、同じ第8作目としては似たものがありますね。
本作品はS&Mシリーズからは西之園萌絵、犀川創平、国枝桃子、Vシリーズからは保呂草潤平、瀬在丸紅子が登場していました。
かなり贅沢な登場人物ですね、各シリーズの天才達のコラボレーションとも言うべきでしょうか。
森博嗣ファンにはたまらない作品でした。
それにしても保呂草はまだビートルに載ってるんですね笑
なんかかっこいいですね、本当にビートルを愛しているんでしょう。
ボクも保呂草に影響され、ビートルが好きになっていました!
将来はビートルに乗ろうと思います。
本作は保呂草vs西之園と言う構成でした。
保呂草と西之園の初対面では、
「柔らかそうなスカートから出た彼女の膝が、形の良い鋭角をつくっていた。彼は思わず十字を切りたくなった。」
何考えてんねん!笑
この訳の分からない連想が保呂草のおもしろさですね笑
保呂草は西之園を見て、瀬在丸紅子を連想し、西之園は保呂草を見て、犀川を連想していました。
やはり天才に共通する独特のものがあるのでしょう。
この時点ではまだお互いの正体を知らないですが、会話をしているうちに相手が只者ではないことを感じとり、だんだんと駆け引きのような会話になっていきましたね。
保呂草は西之園の存在を危険だと感じ、手荒な行動に出る場面もありました。
「二十秒で君を殺すことだってできる」
かっけぇ、、笑
かなりヒヤヒヤするシーンでした。
保呂草vs西之園、保呂草の方が一枚上手でしたね。
さすがの西之園でも保呂草には敵わないか、、
西之園もあと一歩のところで保呂草の仕掛けたトリックを解き明かすことができましたね。
犀川は西之園から電話で状況を聞きトリックを解いていましたね。
我慢できないので言いますが、さすが紅子の息子ですね、
もし現場に犀川がいたら流石の保呂草でも、諦めざるを得なかったでしょう。
その前に偶然の再会に驚くことになるでしょうね笑
保呂草が西之園の正体を紅子から教えられるのは後日のことでした。
保呂草も驚愕していましたね。
その時に、西之園が電話をしていた相手が、紅子の息子である犀川(へっ君)であることも知ったのでしょう。
自分が思っていたよりも危ない状況にいたことを認識する保呂草でした。
紅子が保呂草に、西之園には手を出さないようお願いするところに優しさを感じました。
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