こんにちは、はっこんです。
今回の記事では森博嗣さんの『目薬αで殺菌します』を読んだ感想を書いていきたいと思います。
※本記事は『目薬αで殺菌します』を読まれた方に向けて書いたものです
※以降ネタバレを含みます、ご注意ください
『目薬αで殺菌します』はGシリーズの第7作目です。
登場人物
- 加部谷恵美・・・・・C大学3年生
- 海月及介・・・・・・C大学3年生
- 雨宮純・・・・・・・C大学3年生
- 山吹早月・・・・・・C大学M2
- 西之園萌絵・・・・・W大助教
- 国枝桃子・・・・・・C大学准教授
- 犀川創平・・・・・・N大学准教授
- 倉居三重子・・・・・OL
- 直里浩文・・・・・・元主任研究員
- 竹中信治・・・・・・課長
- 矢場香瑠・・・・・・運動家
- 時田玲奈・・・・・・エンジニア
- 島田文子・・・・・・島田の友人
- 赤柳初郎・・・・・・探偵
あらすじ
関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。
同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」!
探偵・赤柳初郎は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが?
ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか?
Gシリーズ第7作!
感想
森博嗣さんの作品を数々と読んできたボクですが、本作ほど冒頭から楽しめる作品は滅多にないと思います。
なぜか読み始めからスラスラと読むことができました。
西之園が東京の大学に就職したことで登場回数が減り、寂しさがありますがかなり楽しんで読むことができました。
助教授から准教授と名称が変わっていることもあり、2007年が舞台となっているのかな?
事件もその他の出来事も魅力が盛り沢山ですね。
まずは事件の方から考えてみましょう。
目薬劇薬の件は直里と倉居の2人によって行われたとのことでしっくりきますが、
倉居と矢場が同一人物という事実を明かし、物語は幕を閉じました。
二重人格ってことですかね、結局竹中を殺した犯人は彼女(たち)ですが、、、
う〜ん、どうでしょう、、もちろん最後まで気づかなかったですが、いろいろと無理があるような感じもしますね。
矢場本人が作中で精神分裂について語っていましたが、それを参考にすれば、
矢場は自分を変えたいと願った倉居によってつくられた存在と言えるのではないでしょうか?
事実倉居は矢場に対して憧れのような想いを抱いていたことが描写されます。
そんな感じで自分なりに捉えることで納得を試みました。
加部谷の頑張りに心を打たれました。。
今回はいつもより海月の会話シーンが多かったですね、
加部谷目線で語られる海月の優しさに甘酸っさを勝手に感じながらも
ドキドキしながらページを進めました。
(こんな読み方したの久しぶりすぎる)
果たして海月はどこへいってしまうのか、
「僕には関わらない方がいい」
まるで危ない組織の人間が一般人を巻き込まんとするような言い方ですね、
赤柳さんの行動によって相手側の勢力が若干掴めてきたような、、
Gシリーズが進むにつれてダークな感じになっていますね。
さらに真賀田研究所にいた島田さんの名が出てきたと思えば、その情報の提供元の方が自殺してしまうなど、謎が謎を呼ぶ始末、、、
犀川によればその勢力は真賀田四季とは直結しているわけではないとのこと、、
真賀田四季によって蒔かれた種によるものだと言っていました。
それにしてもエピローグによって明かされた赤柳さんのファインプレー、称賛の嵐!!
背中に物をしまうのは保呂草直伝だったりするのかなと考えてしまいました。
西之園は昔のように真賀田四季に固執していないようで安堵しました。
真賀田四季という絶対的な存在に見切りをつけたと言った方が正しいですね。
果たして、彼女がみたいものとはなんなんでしょうか、、?
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